役者の絶対必要なスキルは1つなにかと言われたら台本の解析スキルです。台本の解析はキャラクター分析、シーン分析…etc様々な分析に繋がります。台本の分析は学校の教育と違って定型化されていませんが舞台お兄さんが台本分析の方法をまとめてみました。
台本分析とはなんですか?
脚本分析は、劇の台本を詳細に読み解き、背景、隠れたテーマ、役者の目標などの要素を深く理解し、テキストに含まれる意図された意味を把握するプロセスです。この分析手法と用語の多くは、コンスタンチン・スタニスラフスキーによって開発された役者向けのシステムから派生しています。
1.台本を読んでください
台本を読むことの重要性は初歩的に思われがちですが、その徹底的な読解が非常に重要です。特に初心者の役者は、自分のセリフの演じ方に集中するあまり、物語全体の理解が不足しがちです。たとえ単純な怒りのシーンであっても、その怒りが物語全体にどのように位置づけられているのか、その理由と感情の背景を深く探求することが求められます。このように台本全体を理解することで、キャラクターの感情や行動の根拠が明確になり、より説得力のある演技へとつながるのです。
台本を詳細に読むことは、キャラクター個別の出来事や物語全体に影響を与える出来事を把握するために非常に重要です。この作業を通じて、登場人物の動機、関係性、そして各シーンでの役割が明らかになります。そのため、台本分析には多くの時間を費やすことが推奨され、この段階を急ぐべきではありません。深い理解には時間が必要であり、これによって役者はキャラクターをよりリアルに、感情豊かに表現できるようになります。物語の各側面を完全に理解することで、舞台上でのパフォーマンスが向上し、観客との共感や感情的な繋がりを深めることができます。
2.形容詞、副詞を探す
好きだったんだと相手に向かっていうシーン
その行動はどんな風にする行動ですか?激しくですか?優しくですか?遅いですか?もし形容詞がなくてもあなたが形容詞をつけてください。その好きは先週からなのか。数年前からなのか。この日に言うと決めていたのか、突然口から溢れ出たのか。それで感情表現が大きく変わってくるはずです。
3.感嘆符や疑問符を探す
台本に詳細に感嘆符(!)や疑問符(?)がついてる場合は作者が忠実に再現して欲しいとの場合もありますし、その時は演出さんや作者さんとの兼ね合いを見て演技をしてください。
その場合ではない時。つまり台本に感情表現を簡単に読み取れるものが書いてない場合それは役者が汲み取って、感情表現をつけるものです。
4.起承転結の転を探す
ほんわかなシーンが急に深刻なムードに、楽しかったシーンが誰かが来て危険な場所になったり、そういう物語の変わるところいわば起承転結の転を探す。
そういうシーンは大抵役者のエネルギー、雰囲気、感情の変化、関係性、様々なものが移り変わりますよね。そういうシーンは大抵台本には書いていません。それを見つけるのが役者の仕事です。
最初は友達がいなくて嫌々友達のように振る舞っていたが、時が経ち親友もできて、その友達もどきとは話すのは億劫になるとか。シーンとシーンの間では同じ会話でも目的などが異なります。
まとめ
登場人物のバックストーリーを考える、暗記するなどそう言うより前に考えてください。これは時間の許す限り時間の注ぐべきものです。